太極拳要領


一、全身鬆開(ぜんしんしょうかい)

まずはファンソン(リラックス)。も体もやすらかで安定し、伸びやかである。
各部が自由であり、筋肉に固い偏りがないように。
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○
×

一、立身中正(りっしんちゅうせい) 

正しい姿勢と呼吸をとる事。軸を前後左右に傾かず、自然とを丹田にめる。
それにともない心も
正しい場所に安定してくる。
×

一、虚領頂勁(きょれいちょうけい)

領(首すじ)は力を抜いて、頭頂から引っ張られているように伸ばし、自然とあごを引く。
× ×

一、尾閭中正(びりょちゅうせい)

背中のを真っ直ぐに立て、尾骨(尾閭)は前後させず、気を沈め自然と下に落ちるようにする。
尾骨を前に入れ過ぎると、背筋は伸びすぎ(開)となる。 尾骨を後に引き上げ過ぎると、背筋の湾曲はきつくなる(閉、又は合)。

一、含胸抜背(がんきょうばっぱい)

胸を張らない状態。意識を静め、背中の力を抜く感じとなる。
外見は胸を少しへこました状態に似ているが、無理にへこませると違ってしまう。
前
真上から見た図


一、沈肩墜肘(ちんけんついちゅう)

肩を沈め、肘を落とした状態である。
リラックスする事により、自然と胸の筋肉が緩み、肩が沈み、肘も下に堕ちる。
含胸抜背の運動にも連動している。

※この運動は止まっている時は出来るが、負荷が掛かった時にこそ肩が上がらないように注意する必要がある。
沈肩状態
墜肘状態

一、腰(しょうよう)

   
腰は全身の動きを司る要である。腰の動きが基になり、四肢に伝えていくことになる。


一、手眼相合(しゅがんそうごう)

   
眼は手のある方向のと一致させる。また、手をわずかに動かすにも全身の動きと連動させる。
眼は水平線上を見る様に動し、はっきりと見るのでなく、遠くの方をなんとなく眺める感じで見る。
例) 手の位置が「a」の時は、視線は「A」となる。


一、一気呵成・相連不断(いっきかせい・そうれんふだん)

動作はゆっくりでも一気に行う。
一つの動作の終わりは次の動作の始まりである
×



一、内外相互(ないがいそうごう) 

内は意・気・神で、外は手・足・腰である。動作はこの内外六合を合わせる事。
また、呼吸と動作を一致させる。
上から見た図
更に、肩・肘・手の一致。股関節・膝・くるぶしの一致も同時に行う。
最初は不自然でも、慣れてくるとピタッとくるようになる。

   


一、上下相随(じょうげそうずい)   

動作は腰から始まり末端に伝わっていく。
太極拳は全身運動であり、手と足は一致し調和の取れたものにする。
○


一、動中求静・静中求動(どうちゅうきゅうせい・せいちゅうきゅうどう)

動きの中に静を求め、静の中に動きを求める。座禅や立禅・気功の中にもこの要求が含まれる。
体は激しい動きをしていても頭の中は冷静であり、止まっている様に見えても内部の心・体のさまざまな動きに目を向ける。

○


一、用意不用力(よういふようりょく)  

いて力は用いない。余計な力を抜き、が出るような状態にする。筋肉の力とは全く違うものである。

※意とは意識の事で、手を見れば手に意識はいくし、窓の外の小鳥をみれば小鳥に意識はいく。ただ、見ても関心が無ければ意識はいかない。後ろで誰かが自分の話でもしていると意識はそちらへ向かう。
意識すれば気は流れる。


一、虚実分明(きょじつぶんめい)

両足をふんばって立つと、動きが不自由になる。両足にかける重心は必ずどちらかに偏らせ虚実をはっきりさせ、移動をなめらかに行う。 例) 7  :  3

一、円襠(えんとう)

襠とは股の事であり、円襠とは股を円型にする事である。
また、円型は含胸等あらゆる套路の中で要求される。

                                           
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